マンガみたいな事が起きました。


食事を終え、
片付けを済ませて家に電話をかける。



「もしもし、お母さん?」


『あら、舞じゃない』


電話の向こうではお父さんの声がする。


『ちょっと、あなたうるさい!
舞、どうしたの?』


思わず笑ってしまった。

お父さん、心配してくれてるんだ。


「ううんっ、何でもないの。
ただ、電話したくなって」


『そう。お母さんもよ。
お母さんもお父さんも舞の声を聞きたかったわ』


「………うん…」


目頭が熱くなってきた。


『渉くんとは上手くいってる?』


「なんとか」


『そう。良かった』


「あのね、さっき渉に提案されたんだけど!
明日、二人で遊びに行ってもいい?」


『明日?』


お母さんの発言に黙っていられなくなったのか、お父さんが騒いでいる。





< 40 / 341 >

この作品をシェア

pagetop