ここで歌うは君がため〜交わされた約束〜
「ハジ!」
「顔色は良さそうだね」
疲れているのだろうか。いつもは無駄にキラキラしている水色の瞳に疲れが見えた。
「お仕事お疲れ様・・・。大丈夫?」
「今回は骨が折れる仕事だったかもね。でももう終わったから」
失礼、と言ってハジは椅子に腰掛けた。
「私の治療したから、疲れちゃったのかも・・・ごめんなさい」
そうゆのが言うと、ハジは微笑んだ。
「僕はそんな言葉は聞きたくないかな」
「・・・?」
なにかの言葉を促している。水色の瞳が、漆黒の瞳を捉えて離さない。
「えっと・・・ありがとう?」
「聞いてどうするの? でも、どういたしまして」
笑いながら答えてくれた。苦手な人のはずなのに、その笑顔にほっとした。