ここで歌うは君がため〜交わされた約束〜
♪『抱く恐怖を刃に変えて
貫こうとも変わらない
痛みを捨て去る術など
何処にもないと知っている』
「うっ・・・」
ゆのの歌と同時にカルディアは胸を押さえだした。
手から滑り落ちる時計をゆのはかろうじてキャッチした。
「あっ」
キャッチしたのはいいのだが、身体がそのまま傾き倒れそうになる。
このままじゃ、頭から落ちちゃう!
「くそっ、ユノ!」
オズヴェルドの声が聞こえて・・・あれ、痛くない・・・。
「っ・・・」
「オズ!」
オズヴェルドがぎりぎりのところで滑り込んでゆのを抱きしめたまま倒れたのだった。
「ごめんなさいっ! ケガしてない?」
「そんなことより、歌の力が」
「あ!」
こんな大勢の前で歌の力を使ってしまったのだ。