ここで歌うは君がため〜交わされた約束〜

「ユノ様奪還のためにも、早く裁判を起こしましょう」

「だが・・・カルディアの裁判がおそらく先だろう」

「その件でしたら、明日の昼頃行われると思います」


ブレーンであるレヴァノンの情報分析能力は正確だ。


「なぜそれを?」

「クレア王妃様がそうおっしゃっていたと・・・テト様から聞きました」

「・・・そうか」


王位継承権第一位を俺が奪ったからレヴァノンに話したんだな・・・。

それでも大事な情報を渡してくれるテトにオズヴェルドは感謝した。


「カルディアの裁判は傾聴できるのか?」

「可能だと思います」

「判決はすぐ出る・・・よな?」

「カルディア嬢をかばってもクレア王妃様にメリットはありません。しかし、襲った相手がユノ様ですので、量刑が決まらない可能性があるかと」

「ユノの立場が俺の側室かそうでないかで罪の重さが変わってくるってことか・・・」

「御意」

「ユノの裁判をカルディアの裁判と続けてすることはできないか?」

「・・・明日の裁判はクレア王妃様も来ると思われます。王位継承権第一位のオズヴェルド様の一声があれば可能だと思います」

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