ここで歌うは君がため〜交わされた約束〜
☆画策されたパーティー
「ちょっと、ミーシャ・・・こんなに着飾るなんて、聞いてないよ?」
ミーシャの一言で決まったピンクのドレスは、オーダーメイド効果で少し艶やかになっていて。
ゆのの細い身体のラインを際立たせ、色白の肌を垣間見せている。
あのときの赤のドレスほどではないけれど、セクシーさがこのドレスにはあって。
ゆのは似合っていないような気がしていた。
ミーシャの手によって、いつものようにポニーテールで髪はまとめられているが、その飾りの豪華なこと。
漆黒の黒髪の中に、輝くピンクが華を添えている。
「これ、ピンクサファイア・・・?」
「はい、そうですよ」
「こんな高価なもの・・・」
「ユノ様はオズヴェルド様の側室ですから」
宝石はここの世界でも価値は同じらしい。
ネックレスもイヤリングもピンクサファイアで統一されている。
「このアクセサリーは、みんなオズヴェルド様がご用意なさったそうですよ」
「オズが?」
「ユノ様のドレスの色を聞いて取り寄せたそうです。愛されてますね」
「・・・そうだったんだ・・・」
嬉しいけれど、着こなせてる自信がないよ・・・。
「ユノ様、とってもお似合いです。パーティー楽しんできてくださいね」
私の不安を読み取ったのか、ミーシャは笑顔で送り出してくれた。
いつもありがとう、ミーシャ・・・。