ここで歌うは君がため〜交わされた約束〜
「ユノ様は初めてのお目見えですので、こちらの扉から入場していただきます。その際は私がご案内致しますので、ついて来てください」
よかった。レヴァノンが案内してくれるんだ・・・。
「中央につきましたら、私と学んだことを思い出して、皆様にご挨拶してください」
「わかった」
「その後はオズヴェルド様の横のお席に座ってください」
ドキドキする。
初めてのパーティーで失敗しないかな?
異世界の人だって皆にバレて、どんな風に思われるかな?
クレア王妃ってどんな人なんだろう?
ハジはやっぱりダンスに誘ってくるのかな?
カナリアさんは?
この間のカルディアさんは?
・・・不安は尽きない。
ーーーコンコンッ
扉の向こうから小さくノックの音が聞こえた。
「さあ、ユノ様。行きますよ」
扉がゆっくりと開かれる。
レヴァノンに導かれて、ゆのは一歩踏み出した。