ここで歌うは君がため〜交わされた約束〜

「ユノ様は初めてのお目見えですので、こちらの扉から入場していただきます。その際は私がご案内致しますので、ついて来てください」


よかった。レヴァノンが案内してくれるんだ・・・。


「中央につきましたら、私と学んだことを思い出して、皆様にご挨拶してください」

「わかった」

「その後はオズヴェルド様の横のお席に座ってください」




ドキドキする。
初めてのパーティーで失敗しないかな?
異世界の人だって皆にバレて、どんな風に思われるかな?
クレア王妃ってどんな人なんだろう?
ハジはやっぱりダンスに誘ってくるのかな?
カナリアさんは?
この間のカルディアさんは?

・・・不安は尽きない。



ーーーコンコンッ

扉の向こうから小さくノックの音が聞こえた。


「さあ、ユノ様。行きますよ」


扉がゆっくりと開かれる。

レヴァノンに導かれて、ゆのは一歩踏み出した。

< 84 / 208 >

この作品をシェア

pagetop