ここで歌うは君がため〜交わされた約束〜

少しずつ扉が開かれて、まず最初にレヴァノンが現われた。

女と間違うほど綺麗な容姿だが、俺の側室ではないからな。何人か勘違いしている貴族がいるようだが・・・。



しばらくして、レヴァノンの後ろからピンクドレスの女性が現われた。



「・・・ユノ!?」


薄めのピンクが愛らしく、しかし身体のラインが艶めかしい。

漆黒の髪は高く纏められ、色白のうなじが眩しい。

強気な真っ直ぐな瞳で歩いてくる。



あれは本当にユノなのか!?


いつも綺麗だが、今日はその綺麗さに限度がない。

俺が用意したピンクサファイアをつけているから、あれは間違いなくユノなのだろう。



周りが再びざわつき始めた。


「漆黒の髪だぞ?」

「瞳もだ!」

「異世界の人間ではないか」

「それにしても美しい・・・」



異世界から来たことがバレてしまうのは構わなかったが、ゆのの美しさをこんなにも引き出してしまうなんて・・・。


あとであのドレスを用意した仕立て屋に一言言ってやろうと思うオズヴェルドであった。

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