運命

迷いと信念

翌朝、電車で陸と顔を合わせる。気まずい空気が流れる。


「昨日、どうかしたの?美咲が何か言った?」


その空気を破るように陸が言った。口籠もる私に陸は続けた。


「美咲は、幼馴染なんだ。

俺、昔、外人!外人!ってよくいじめられててさ・・

いつも美咲が助けてくれてたんだ。

あいつ口は悪いけど、根はいい奴だから・・」


「だったら美咲さんとヨリ戻せばいいじゃない!」


私は、陸の話を遮るように言った。



何で私の前で、元カノの話するの・・


陸が分かんないよ・・


だったら私となんかいないで


美咲さんと一緒にいればいいじゃない!!!


駅に着くと、陸が呼び止めるのを無視し、駆け出した。



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