運命
陸の目は写真に釘付けだった。

そして、大きなヘーゼルブラウンの瞳をまん丸にして、私に言った。



「・・この写真、見たことがある。


俺のおじいちゃんも同じものを持ってた・・


生年月日も間違いない・・。まさかとは思ったけど・・


美和子さんは・・璃子の・・おばあさんだったんだ・・」




その瞬間、祖父の生存を願い続けた祖母の信念、想いは、実を結んだ。


それと同時に、私の淡い初恋は、終わりを告げたように感じた。


陸と私が、いとこであることがほぼ確定したのだ。


”いとこなら、恋人同士なんてありえないしね。”


という美咲さんの言葉が、私の頭の中でリフレインしていた・・


喜びと切なさが織り交じる・・。




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