運命

電車に乗り、私の住む町の駅に着く。


陸くんが降りる駅は、私の駅の次の次の駅だそうだ。それなのに、わざわざ私の駅で降りて、家まで送り届けてくれると言う。

私の家は、駅から歩いて１０分くらいの所にあるけど、今日だけは、陸くんの好意に甘えることにする。もう少し一緒にいたいから‥



「緊急連絡用に！」



そう言って、私たちは連絡先を交換した。



「それと‥陸でいいよ。陸くんて呼びづらいでしょ？」


「うん。私も‥璃子って呼んで」



何だか急に距離が縮まった感じ。



「‥緊急じゃなくても連絡していいから。じゃあね‥璃子！」



「うん。今日はホントにありがとう。陸‥」