運命

「‥待ってますから!!!


私は、この子と、あなたの帰りを


待っています!!!


どうか・・どうか・・」



日の丸の旗を振りながら、

駅のホームで泣き崩れる一人の身重の女性・・。

見つめる先には、精悍な顔立ちをした一人の兵士。


軍歌で出兵を見送る人々を後に、列車は、遂に発車した。




< 62 / 144 >

この作品をシェア

pagetop