【企画】春の風に乗せて
自覚した想いは、今までに体験したことのない、胸の痛みに変わる。
初めてだから。
どうしたらいいのかわからない。
もうすぐで卒業。
高校にふたりとも合格していたら、離れたりしないけど。
だけど…
『渡辺おはよ!』
誰とも話さずにそれでいいやと思っていた私には戻れない。
…話しかけてもらいたい。
話しかけたいと思われる私でいたい。
「渡辺!!!」
後ろから高木くんの私を呼ぶ声。
…今は振り向かない。
自信を持って君に伝えたいことがあるんです。