【企画】春の風に乗せて
どう、かな…?
へん、かな…??
「渡辺…?」
後ろで大好きな人の声がした。
背筋がピンとなる。
胸が精一杯ドキドキして、でもワクワクして。
早く伝えたくてウズウズする。
失敗したら…とか、ネガティブなことは昨日のうちに全て考え尽くした。
だから、この前は振り向けなかったけど、今回は自信を持って。
「おはよう!高木くんっ」
笑顔で、君に挨拶をする。
ただそれだけだけど、根暗だった私を卒業するのはそう安易なことじゃなくて。
でもできた自分を今は素直に褒めてあげたい。