【企画】春の風に乗せて
「渡辺どこの高校受けたんだっけ?」
「あの…◯◯高校です…」
「わ!俺といっしょじゃん!」
席に座ると目の前の席にまたがるように座って話しかけてくれる高木くん。
今日も、かっこいい、な…
って、私ばか!
恥ずかしいよ。
「ふたりとも合格して、同じ学校に通えるといいな」
「うん」
「へへっ。俺ずっとお前と話してみたいと思ってたんだ!だから昨日けっこー嬉しかったんだぜ」
高木くんの笑顔と言葉にズッキューン!と胸を射抜かれる。
ずっと話してみたいと思ってた?
昨日嬉しかったの?
そんなのって。
そんなのって。
「うれしい」
かなり嬉しい。