桜綴り〜約束の季節〜
桜綴り




それは、桜の花びらがはらはらと風に舞い始めた3月のある日のこと。

私は、その日も変わらず自室にこもって小説を読んでいた。

しかし、いつもなら小説の世界にまるでトリップしたかのように入り込めるというのに、ここ最近、なぜだが集中できない。

……ま、なぜだかなんて言っても、
薄々、いやはっきりと、その理由はわかっているのだが。



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