チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)
ニシシッと笑ったフジヤマは、今度は乱暴に私の頭を撫でてきた。
「まぁ、お前がどの道を進んでいくかはお前次第だけどな。
俺に権限なんかねぇから、これ以上は首突っ込まねぇよ」
「フジヤマ……」
「ツラくなったら俺に言え? いつでも抱いてやるからよっ」
「……馬鹿」
相変わらずの笑顔のフジヤマ。
彼の腕をバシッと叩いたあとに、涙を拭う。
……どの道を進んでいくかは、私次第……。
YUKIにもう一度告白したり。
このままずっと友達で居たり。
もしくは、YUKIから離れたり……。
きっと、色々な道があるはずだ。
その道を選ぶのは、紛れもなく私自身。
「後悔しないようにな?」
ニコッと笑ったフジヤマは、ゆっくりとアクセルを踏み、車を動かし始めた。
来る時はジェットコースターだったけれど、帰りはまったく荒れることなく。
ごくごく普通の、というか、『安全運転』というのがまさにピッタリな走行だった。
そのまま家まで送ってもらい、手を振って別れる。
……結局 私は、『後悔しないようにな?』というフジヤマの言葉に返事は出来なかった。
後悔はしたくない。
でも、迷惑もかけたくない。
そう思ったら、簡単に頷くことなんか出来なかった。