チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)
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いつも乗る電車の時間は過ぎてしまっていて、次の電車が来るまでは30分ほど。
だからゆっくりのんびり歩いて駅まで向かったけれど、それでもまだ時間がある。
私とYUKIはホームに設置されているイスに座って、静かに話をしていた。
「健二さんあのままで大丈夫だったかな? 暗くなるまでずっとあの場所で寝てたりして……」
「そんなに宇田川が心配?」
「そりゃあ……イトちゃんの幼なじみだからね」
「そっか」
小さな笑みを浮かべたYUKIは、メガネの位置を直してからジーッと私を見つめてきた。
「え、なに、どしたの?」
「いえ、別に?」
「……絶対何かあるでしょ。 じゃなきゃそんな風に私を見るはずないもん」
「そんなことないですよ」
……とか言いながらも、YUKIは相変わらず私を見つめてる。
メチャクチャ近い場所でそんなに見つめられると、すっごく緊張するんですが……。
「ほんと、どしたの?」
「……」
「YUKI?」
と、名前を呼んだ時。
YUKIが両手で私のほっぺたをギューッと掴んで、満面の笑みを浮かべた。
「あ、の……痛い、デス……」
「そう? 気のせいじゃないですか?」
「……なんで、そんなことするんですかぁ……」
うぅ……痛すぎて、涙が……。
というところで、ようやくYUKIが手を離してくれた。
その顔には、相変わらずの笑み……。
「もぉ……急にどうしたの。 ほんっと、痛いんですけど……」
「だから、痛いのなんて気のせいだろうし、俺は別に何もなく普通ですよ?」
……絶対何かある。
『普通ですよ?』と言いながら、なーんか怒ってる感じだし。
私、YUKIに何かしたかなぁ……。