チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)
「……あの、雪村さ……」
と、彼の名前を呼びかけた時だった。
キキーッ
「……っ……」
昨日と同じように、また、電車が急ブレーキをかけた。
──正確に言えば、昨日よりはまだマシ。
バランスを崩す人はほとんど居なかったし、割と空いていたから、ぶつかったりする人も少なかった。
でも。
私のそばに居た彼は、吊革や手すりに掴まってはいなかった。
ドアに寄りかかってはいたけれど、ブレーキがかかった瞬間にバランスを崩したのが見えた。
「あ」
と言う彼の声が聞こえた時、私は吊革を掴んでいた逆の手で、咄嗟に彼の体を支えていた。