チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)
雪村 秀一という人
「大丈夫?」
「……全然、ダメ……」
「そっか。 大丈夫そうでよかったよ」
……ちょっとYUKIさん。 いや雪村さん。
『全然ダメ』って言ってるのに、なんで笑いながら『大丈夫そうでよかった』って言うんですか。
ほんとにね、死ぬかと思ったんだから……。
「帰りも俺が送るから、安心してなー?」
ミラー越しにけらけら笑うお義兄さん。
その顔を見つめながら、小さく息を吐き出した。
「……沢口さんの運転する車には、もう二度と乗りたくないです」
「おう、サンキュー!! 最上級の誉め言葉だぜい」
「なんでそこで『サンキュー』って言うんですかぁ……」
「あははっ、俺っぽいじゃん? なぁ?」
「そんなの、全然知りませんからっ」
初対面なのに沢口さんはガンガン言ってくるから、私も負けじと言葉を放っていた。
そんな私たちを見るYUKIが、隣でクスッと笑う。
「さすがフジヤマ」
「さすが俺っ!! だろ?」
「うん」
……いやいや、『うん』じゃなくてさ。
もうちょっとこう……あぁもう、なんか面倒臭くなってきた……。