チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)
「……一人で帰れるから、YUKIは別に来なくてもいいよ?」
「俺のことはシュウって呼ぶんじゃなかった?」
「それは、お家の中だけだもん」
「結局一度も呼ばれなかったけどね」
二人で並んで話をしながら、クリスマスの街を進んでいく。
会話の通り……私はYUKIのことを『シュウ』とは呼んでいなかった。
まぁ、朝からずっと叩き合っていたし、名前を呼ぶような瞬間っていうのもなかった。というのが大きな理由。
でもそれだけじゃなくて……男の子の名前を呼ぶのは、やっぱりちょっと恥ずかしかった。
YUKIと私は、結構親しい仲……だとは思う。
敬語は使わなくなったし、YUKIは私のことをずっと『咲良』って呼び捨てにしてる。
だから私もごく当たり前のように『シュウ』って呼べばいいと思うんだけど……。
「……なんか、やっぱり呼びにくいよ」
「『YUKI』で慣れてるから?」
「まぁ……うん」
それもある。
YUKIはYUKI。 それが一番YUKIっぽい。と思う。
でも、前にチャットでも言ったけど……、
「……家族ならともかく、私がYUKIのことを名前で呼ぶのって……その……恋人、っぽいじゃん?」
……そう思っちゃうから、恥ずかしくなって呼びにくいんだよね……。