桜が舞い散る頃に・・・ (完結)
ギュッ
「!・・・悠太?」
「ありがとう」
「え?」
「ありがとう、梓」
私を抱きしめる悠太の手は震えていた。
まるで、[もう、離さないで・・・どこにも行かせないで・・・]と、言っているみたいで
「うん。どういたしまして」
私も抱きしめ返した。もう、手放しはしない・・・と思いを込めて
(こんな気待ちになるなんて・・・よっぽどの重症なのかな?)
と、改めて実感した瞬間だった。