桜が舞い散る頃に・・・ (完結)
「その時は既に、兄さんも姉さんも結婚していた。そんな幸せな暮らしに僕が邪魔していいのか?と思うと怖くて。それに、母さんの交通事故死を聞いた時の親戚の喜びようときたら」
顔を歪ませ、怒りをあらわにしていた。
「親戚の奴らは、僕を欲した。僕を手に入れることで、金を自分のものにしようとしたんだ」
その話しを聞いていると、後のことがよめる
「そして、僕はある親戚の家に連れて来られた。両親が僕に残したお金もとられたよ」
悔しげな顔をする悠太に私は
ギュッ
「?・・・梓?」