桜が舞い散る頃に・・・ (完結)
「あの時は怖かった・・・」
「あはは、あの時は梓も荒れてたんだよ。なんたって、大切な人を亡くしたばかりだったんだからさ」
「え?」
「えっ、あ、これは、その」
話さないようにって、梓に言われてたんだ。どうしよ。
「誰なんだよ、その人。俺の知ってる人か?」
「ううん。多分、知らない人だと思う」
あまり言わないタイプだったからね。梓は
「んー、いっか。話すよ。あ、でも、私が話したって言わないでね?じゃない、と半殺しにされちゃうから」