桜が舞い散る頃に・・・ (完結)
「失礼します」
と、澄み渡る綺麗な声が俺たちのクラスに響いた。
「何か用で?」
「はい。ここに鎌田悠太さんはいませんか?」
「鎌田君?」
「はい」
「居るけど、呼ぶ?」
「はい、お願いします」
えっと誰だっけ?何処かで見た事が・・・
「・・・美穂(みほ)」
えっ?知り合い?
「悠太、少しいいかな?」
「・・・」
ニコニコ笑う美穂とかいう人。なんか裏がありそうな感じがして嫌だ。
「ね、ゆ・う・た?」
「!」
彼女の笑みはまるで、悠太を脅しているようだった。
「・・・分かった」