オオカミ女が恋をした!?
「美樹ちゃーん」


朝の学校。


暇でボーっとしてたら王子さまに声をかけられてしまいました。



もちろん赤面。


いつも通り。



「美樹ちゃんって、ケータイ持ってる?」


「…持ってます」



「あ、敬語じゃなくていいって言ったじゃん。


 もう一回」


せえの、と笑顔で言う王子さま。



「…持ってない」


「あ、そう来たか」


笑う。


もしかして王子さまって


けっこう笑い上戸なのかも。



「まあいいや。


 じゃあ、メルアド交換してくれないかな」




!!
!!!
!!!!
!!!!!
!!!!!!
!!!!!!!



「え、」


「ダメ、かな」


「ダメってわけじゃないんですけ――」


「敬語ダメ」


いいじゃん別に!!

まあ同級生に敬語って、おかしいかな…


「ダメってわけじゃない、けど、」


「けど?」


「わざわざメルアド交換しても、

 意味ないっていうか…」


「えぇ?


 何で意味ないの?」


「だって、メールなんかしないし」


「よし、分かった」


分かってくれましたか。



「じゃあ、メルアド聞いたら僕

 すぐに美樹ちゃんにメール送るよ。


 それでいいでしょ?」


なんでそうなるの!!
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