オオカミ女が恋をした!?
「僕ねぇ美樹ちゃん面白いと思うんだよね」


「…よく言われる」


女子友達が何故か私を見ていて、


「何?」


って言ったらクスッて笑われるとか。



そんな話をしたら、



「うわ、それ分かるかもwww」


爆笑じゃねーか。



「え、そんな面白い?」


「いや、ウソだと思えないところがさ」


何だソレは全然嬉しくないじゃないか!!



「美樹ちゃんて良くも悪くもボーってしてるから」



「ボーってしてることに良いことってあったっけ」



「あるんじゃない?


 多分ね。知らないけど」



「無責任な!!」




「それにしても美樹ちゃんてさァ」




「人の目、っていうか僕の目見ないよね。


 目じゃなくて、顔自体見てないよね。


 よく下向いて会話できるねー」


「顔覗き込まないでほしい」


/////



そりゃあもう真っ赤でしょうよ。


分かりますよ。



こんなイケメンなんだもん。




「…分かってるくせに言ってる」

「そりゃあまあ、僕性格悪いからー」



いや、違う。



「性格悪いんじゃないと思う」


「え?」


「多分榊くんは、


 …黒猫並みの腹黒なんだと思う」



「なぁんだ」

「え?」



「性格悪いこと否定してくれたのかと思ったら


 もっとヒドいじゃん、腹黒って」



私は榊くんを見ずに言う。




「…いや、あたりまえでしょ」


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