オオカミ女が恋をした!?
「にしても美樹ちゃんってさ、」


し、下!?


この人下の名前で呼んでんの!?




て、手馴れてやがるな…くそぅ。



そりゃ人生で



私は



一度も彼氏出来たことないよ!?



だからってさ、



やめてくれませんそーゆーの!?



とか反抗しつつも、


実は私の顔、真っ赤なんだろうな。





「顔赤いよね。

 いつもそうなの?


 リンゴ病とか?」



私はジッと前を見て言う。
(顔をまともに見れない)


「別に」


「え、違うの?


 じゃあ何で」


いや、知るか。


親譲りの赤面で


子供のころから損ばかりしている。


とでも言えばいいのか?


「さあ」


「なるほど、遺伝ね」


勝手に話し進めてる!?


「僕ね、遺伝とかの話し大好きなの。

 化学とか物理も好きだけど、やっぱり一番は生物かな」


「…」


「美樹ちゃんはどれが一番?」


顔を覗き込まれる。



ちょっ


見ないでよせっかくワザと顔見ないようにしてんのに!!!



「え…英語」


「ふぅん。

 そっかぁ」



近い!!

顔が近い!!

心臓がバックバック



どこにいった薔薇色の高校生活!!!??


もう顔真っ赤なんですけど!!


全然薔薇色じゃないんですけど!!
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