小雪くんが私に冷たい理由。
「よしっ」





服に着替え、水着を持って私も外へ出ようと扉を開けた。




すると、小雪くんがすぐそこにいて、




「……わわっ?!」




私の手をぐいっとひっぱり、また部屋の中へと入れた。



それと同時に、ドンッ!!という大きな音がなり響いた。




「……っ、え?」



私の背中には、壁があって




私の顔の横には、小雪くんの右手があって



足と足の間には小雪くんの足。




こ、これって……




世に言う壁ドンってやつじゃない!?




…って、興奮してる場合じゃなくて!!





「こ、小雪くん!皆が待って…





「お前さ」





話を遮られた。




小雪くんは、真剣な表情をしていて。




理由もなく、胸がドキンと高鳴った。


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