生きていかなきゃ
ビンタされたかと思った次には、胸ぐらを掴まれた。
興味を持って見に来た人たちは、別の感情を抱いてる。
顔を見ればわかる。
「あんなことで決着つけようと思ってんの?」
花瑤さんにとって中2の頃の出来事は、まだ残ってる物があるみたいだ。
あたしはそんなこと全然知らなかったから、呆気にとられている。
そして掴まれている手を離させて言った。
「あたしはあんなこと、もうしようと思わない。
あたしたち、高校生だよ。
少しは成長しないと」
そう言って、ホウキを持ったまま教室に戻った。