生きていかなきゃ

ビンタされたかと思った次には、胸ぐらを掴まれた。


興味を持って見に来た人たちは、別の感情を抱いてる。


顔を見ればわかる。



「あんなことで決着つけようと思ってんの?」


花瑤さんにとって中2の頃の出来事は、まだ残ってる物があるみたいだ。



あたしはそんなこと全然知らなかったから、呆気にとられている。


そして掴まれている手を離させて言った。



「あたしはあんなこと、もうしようと思わない。

あたしたち、高校生だよ。


少しは成長しないと」



そう言って、ホウキを持ったまま教室に戻った。


< 189 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop