生きていかなきゃ
「やっぱり気づいてくれたんだー!
ドールに何をあげれば喜んでくれるんだろうって、考えに考えた物だから。
大切にしてね」
やっぱりこういう時は、花瑤の方が違和感が無い。
ちゃんと親しげに話している。
それに比べてあたしの方は、きっと見ていられないだろう。
それにしてもあたしの下駄箱に入ってたのは、どう見てもごみなんだけど。
何であたしがそれを貰って喜ばなきゃいけないの。
冗談じゃない。
「ありがとー!
でもあたしには勿体なすぎて、受けとることができなかったんだ。
こうやって目の前で返すのは可哀想だと思ったから、花瑤の下駄箱に入れておいたよ。
気持ちだけ受け取っておくね」