生きていかなきゃ


ガラスが割れる前に、二人を思いっきり抱き締めて二人をガラスの破片から守った。



そして窓ガラスが割れるとあたしの両手、肘に皿やガラスの破片が刺さり、流血する。



「ドール?!」


クーコがびっくりして、あたしの名前を叫ぶ。


ここでようやくケリミは正気に戻った。



「ごめん、ドール...」


小さな声だったが、ケリミの謝罪は聞こえた。


そしてケリミは泣き崩れるのであった。



クーコたちから離れたあたしはリトルデビルの方に向かう。



彼はこれでも怪我の治療もしてくれる。


「お、おい、大丈夫なのか?」


心配する久佐野。


「悪いけど、ケリミと部屋に行ってくれない?

あんたでも、少しは慰めることくらいはできるでしょ?」



あたしはそう言って、リトルデビルからの治療を受けるのだった。


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