シークレットラブ~Boys~
あの先輩の気持ちに気付いたのは、放送委員の集会中。



先輩はじっと、切なそうな愛しそうな・・・必死な瞳で、ある先生を見ていた。


明るくて朗らか。

奥さんが大好きだってことで有名な、陸上部顧問の先生。





そんな先輩に気付いたのは、俺だけだった。



なぜなら、先輩は、全然目立たない一生徒だったから。


誰も、注目してなかったんだ。




なのになんで俺が注目してたかっていうのは、愚問。


あっさり分かるだろうよ。

俺が先輩に惚れてただなんてことは。






―――そう。



俺は、先輩に惚れてた。


つか、惚れてる、だな。




だって今から。


俺は先輩に告ろうとしてんだから。




俺は、校門に群がる生徒達をかきわけ、かきわけ。


彼女を探す。





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