涙、ひとつ。
白く淡く








……ーーーー





その日は久しぶりに夢を見た。





バシッ…




"お前のせいだ!お前のせいで…"


バシッ…




"…て… やめて…!お願い、いい子にするから…"



"お願い…お願い…"



少女の悲痛な声と、じんじんと痛む耳。





"私を捨てないで"






夢だと分かっているのに。


涙が流れた気がした。

< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop