危険なアイツと同居生活







「スタート!!」




その声とともに、一斉に光があたしを照らす。

そして、天井から大粒の水が滴り落ち、あたしの真紅のドレスを濡らす。

雨のシーンだと悟る。






蒼の身体があたしを包み、ぎゅっとあたしを抱きしめる。

ふわっと蒼の香りがした。




鼓動が速い。

このまま止まってしまいそう。

あたしの身体は雨で濡れていくのに、あたしの心は熱く燻る。





蒼の顔があたしの首を弄り、触れた部分が熱を持つ。

大きな電流が流れ、頭がぼんやりする。

そして、あたしの耳に唇を当て、蒼は囁く。





「俺を……好きな人だと思って」




ううん、あたしが好きなのは、蒼なの。





「好きな人だと思って、俺を求めて」




あたしは……


あたしは、蒼が好きなの!!




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