危険なアイツと同居生活
蒼はあたしを抱きしめ、首に唇を這わせ、好きと言った。
だけどそれは、あくまで演技の段階だ。
相手役が今回はたまたまあたしだっただけ。
本来なら、モデルさんや女優さんがするんだろう。
蒼はきっと、そんな人たちでも同様の対応をするだろう。
だってそれが仕事だから。
その事実が辛かった。
考えれば考えるほど、嫉妬で狂いそうになる。
あたしは……
蒼にとってただ一人の大切な女性になりたい。