危険なアイツと同居生活







「唯ちゃ~んっ!どうしたのぉ?」




蒼は俯いているあたしの顔を覗き込む。

そして、業界人は知らない笑顔を浮かべる。

この笑顔を独り占めしたい。




「蒼……」




やっとの事で振り絞ったあたしの声は、蚊の鳴く音のように弱々しい。




「蒼……いかないで……」




あたしの唇から、信じられない言葉が漏れた。




蒼の持っていた荷物が、どさっと床に落ちた。



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