危険なアイツと同居生活




「でも、それが唯ちゃんってのを悲しませてるんでしょ?」




慎吾が静かにそう言った。

俺の胸がずきんと痛む。







俺に彼女が出来た。

彼女は川藤さんではない。

唯ちゃんだ。




俺を迎えてくれる、あの笑顔。

照れたように紅くなる顔。

俺を狂わすあのカラダ……。






「唯ちゃんに会いたい」




何度かけても繋がらない携帯を握りしめ、俺は呟いていた。






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