危険なアイツと同居生活

蒼がふと、手を止めた。

部屋の中にはギターの音の余韻が残っている。

そして、蒼の手が弦に触れ、不協和音が鳴り響いた。





「あれ？ダメだった？

結構いい線いったと思ったのに」




蒼が残念そうにあたしを見る。




「やっぱ、ギターだけってのも変なんかなぁ。

優弥がめちゃくちゃなコードを使って作曲するから……」



「違うの……

蒼の唄を聞いていると、胸がざわざわして、おかしくなりそうなの」




このまま……

この変な気分のまま、全てを溶かしてほしい。





「仕方ないなぁ」




蒼が切なそうに囁く。





「唯ちゃんを……食べてあげる」