危険なアイツと同居生活





「あの頃は面白かったよ。

優弥のネタを歌にして歌っていたら、ある日優弥に呼び出されて……」




蒼はくすくす笑う。




「優弥って、太ったくせに超怖い先輩だった。

だから、絶対バレたら殺されると思っていた。

そんな優弥から呼び出しだよ?

俺たちにとって、死刑宣告だった」





へぇー。

優弥さんのことをからかう三人。

あの様子を見ていたら、容易に想像できる。

なんだかすごく微笑ましい。




「呼び出された先で、優弥が言った。

『有名にならねぇか』って。

太ったおっさんのこと、何も怒っていなかった」





そうなんだ……。

それが始まりだったんだね。



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