危険なアイツと同居生活
「楽しかったねぇ!」
家に帰るなり、リビングのソファーに横になり黒いウィッグを脱ぎ捨てる蒼。
ウィッグの下からは茶色の鮮やかな髪が流れ出た。
「蒼、かっこよかった。
碧もいいけど、今日みたいな蒼も好き」
そう言うと、
「なに?唯ちゃん、誘ってんの?」
熱い瞳であたしを見る。
それだけで、身体がとろけてしまいそう。
蒼はあたしの頭に手を回し、ぎゅっと耳に口を近付ける。
それだけで、ドキドキが止まらなくなる。
「慎吾が帰ったら、ゆっくりと食べてあげるから」
甘い吐息とともにそう囁いて、あたしは昇天しそうだ。
「ギターみたいに、唯ちゃんも甘く鳴かせてあげる……」