危険なアイツと同居生活
「川藤ゆり、やっぱり性格悪いんだねー」
学校に行って、クラスの女子に励まされてもあたしの落ち込みは直らなかった。
だけど、こうやって慰めてくれる友達がいることは幸せだ。
「蒼君にとっても、川藤ゆりと付き合っていることはプラスになるもんね」
芽衣が静かに呟いた。
「今、人気の二人だし、何かと話題になる」
「だからって、蒼は川藤ゆりとの交際を認めてしまうの?」
いやだ、嫌だよそんなの。
蒼の彼女はあたし。
嘘でも、川藤ゆりと付き合っているなんて言って欲しくない。
世間が認めれば認めるほど、あたしは惨めになる。