危険なアイツと同居生活
その時、
「賢一!いつまで油を売ってんだ!!」
厨房の奥から声が聞こえ、
「すみません!」
頭を下げる賢一。
まるで軍隊みたいだ。
「悪い、俺行かねぇと」
賢一はそう小声で言い残して厨房に去っていった。
賢一の世界も厳しそう。
こんな世界に身を置いておきながらFを続ける賢一は、すごいと思った。
残された慎吾は、心配そうにあたしを見る。
そして、遠慮がちに真実を教えてくれた。