危険なアイツと同居生活





蒼は着ていた黒いスーツを脱ぎ捨て、いそいそとジャージに着替える。

その二の腕や、ボクサーパンツ姿に痺れてしまう。

それでも蒼は気にするそぶりもなく、




「いっただっきまぁーす!!」




太陽みたいな笑顔で、あたしの作った夕食を食べてくれた。






無邪気な蒼を見ていると、心が温かくなる。

あたしまで笑顔になる。

蒼の力ってすごいね。






「蒼……」




愛しいその名を呼ぶと、




「なぁに?」




子犬のような瞳であたしを見る。




「ありがとう」





本当に本当に、ありがとう。

こんなあたしを選んでくれて。




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