危険なアイツと同居生活
「それと、もう一枚」
不意に優弥が配ったその楽譜を、まじまじと見つめる。
「あれ……?」
真っ黒になるくらい密の高い、一枚目の楽譜。
それに比べ、二枚目の楽譜はスカスカだ。
簡単なギターパートが二つと、単調なベースとドラム。
優弥にしては、生ぬるすぎる。
「今回のシングルは、両A面を予定している。
さっきの曲と、この曲だ」
「だけどこの曲、歌詞がないよ?」
思わず聞くと、優弥は衝撃的な言葉を吐いた。