危険なアイツと同居生活

「この曲は、珍しく王道のバラード仕様。

簡単でも、こういう曲こそ心を込めないと出来ねぇぞ？

それで、作詞は……碧」



「はぁ？」




耳を疑う。




「作詞は、碧。

蒼じゃねぇ、碧だ。

あくまで碧になりきって書け」



「はぁぁぁぁあ!?」




俺は顔を歪めて絶叫していた。






マジでドS。

俺が作詞!?

出来るはずないし！





「てめぇ、熱愛宣言したんだろ？

話題になるし、それくらいアクションしとけ」




吐き捨てる優弥。

そして、なぜかそれに乗っかる慎吾と賢一。





「蒼の曲に、唯ちゃんシビれるよ？」



「やべぇな！

唯ちゃん、AV辞めるかもよ？」



「唯ちゃんはそんなんじゃない!!」




俺は大声で叫んでいた。





でも……




それ、いいかも。

唯ちゃんが俺に惚れ直すチャンスかも。

俺の醜い下心が騒いでいた。