危険なアイツと同居生活





「うんうん!

唯ちゃんに一番に聞かせてあげる」





蒼は笑っていたが……




「どうせ、優弥の雷が落ちるだけだぜ?」




賢一は苦笑い。




「ま、俺らは構わないけどね。

客が一人いるくらい」




慎吾はそう言って、ベースを取り出した。

本物の酙の赤いベースに、ドキドキを隠せないあたし。

だけど、ここはぐっと我慢する。




そして、




「てめぇら、喋ってないで、準備しやがれ!」




いきなり雷を落とす優弥さん。

突然の雷に、思わず飛び上がっていた。




そのまま、優弥さんはあたしを見る。

その鋭い視線に貫かれそうになる。

優弥さん、きっと怒っている。

部外者のあたしが来てしまったから。




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