危険なアイツと同居生活







「それじゃ、いくぜ?」




賢一が声をかけ、スタジオは静寂に包まれる。




ドキドキドキドキ……




あたしの鼓動が鳴り響いていた。




前を向く蒼の顔が碧になる。

艶、酙、玄へと変貌を遂げる。

ドラムが鳴り響き、荒々しいベースの音。

複雑な碧のギターに、耳をつんざく悲鳴のような艶のギター。

そして……

甘く妖艶なその歌声。

胸に溶け込み、あたしを天国へ連れて行く。




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