危険なアイツと同居生活
一時間以上も待って、やっと入れた室内。
FのTシャツを着て、指定席に座る。
こんなに広い会場なのに、あたしのすぐ前にはマイクがあって。
あそこに蒼が来るんだと思ったら、気持ちが高揚する。
「ヤバイ!緊張する!」
亜美はぶるぶる震えている。
亜美に負けないくらい、あたしも震えている。
蒼に会いたくて。
その唄が聞きたくて。
胸のざわめきが治まらないよ。
あたしは、碧のファンであって、蒼のファン。
今日の大舞台の成功を、心から祈っている。