危険なアイツと同居生活
ひ……ひゃあ!!
あたし、何してるんだろう。
ひたすら緊張して、ひたすら恥ずかしくて、でも、嫌ではなかった。
蒼に触れられるのが嬉しくて、もっともっと近くにいたいと思ってしまう。
ハンドクリームの甘い香りが広がる空間で、ハンドクリームの付いた蒼の手をゆっくりと握る。
冷えていた手がお互いの熱でゆっくりと温まっていく。
そして、蒼とあたしの手が一体になるような感覚さえ感じた。
手に触れているだけなのに、こんなに温かい気持ちになるなんて。
胸がときめくなんて。
「唯ちゃん、唯ちゃんってマジで可愛いね」
蒼のその甘い言葉に、あたしの心は狂わされた。