危険なアイツと同居生活
うぅ……
恥ずかしいよお。
こんな目に遭うのなら、春休み中ずっと料理の特訓をしておけばよかった。
へこむあたしに構うことなく美味しそうに食べてくれる蒼。
「唯ちゃん、ごちそうさま」
そう言った蒼の皿には、ご飯一粒も残っていなかった。
そんな蒼に、またまたノックアウトされそうだった。
こんな様子で、今日一日はあっという間に過ぎていった。
昨日まではFのファンに過ぎなかったあたし。
それなのに、今日は碧……いや、蒼と同居している。
しかも蒼は、あたしの想像していた碧とは全く違う。
いまだにこれは夢か妄想ではないかと思った。
そのまま蒼のことを考えながら、あたしは夢の世界へと落ちていった。